ラマのブログ

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iPhone vs Android議論って流行ってるけどめちゃくちゃ無意味ですよそれは。

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iPhone派とAndroid派の論争、皆さんも一度は遭遇したことがあるはずです。どちらの性能が高いかで言い争っている人たちもいれば、主婦の間なんかでは、「どっちが使いやすい」だとか「値段が安い」だとかで揉めることもあるのではないでしょうか。今回は、そもそもこの議論をするのはかなり無理があるのではないかという考えに基づいて、その理由をいくつか挙げていきたいと思います。

注:この記事はある程度コンピューターに詳しい方に向けて執筆しています。

 

 

そもそもiPhone vs Androidではない

この問題、正確には「iPhone」と「AndroidOS搭載スマホ達」の戦いなんですよね。「iPhone」はハードウェア(外身)の名前で、「Android」はOS(中身)の種類を指すので、この二つは比較対象にはできないわけです。iPhoneに搭載されているOSiOSというのですが、ただ、一般的にiPhoneAndroidの方が対義語の関係になっちゃってる面もあり、この議論はiPhone vs Androidと呼ばれることが多いようです。一応は予備知識としてそのことをおさえた上で本題に入っていきましょう。

 

どっちが使いやすい?なんて人それぞれ

「使いやすい」という言葉には必ず「〇〇にとって」という言葉が伴わなければなりません。「より多くの人にとって使いやすい」OSは作ることができても、「すべての人にとって最も使いやすい」OSなんて今のところは実現不可能です。一般的にシンプル志向が採用されているiOSの方が使いやすいと言われていますが、Androidのように複雑になっている方がやりたいことをすぐにできる場合もあります。そもそも、使いやすさと多機能性の共存は非常に難しいため、どちらも備わった完璧なものは存在しないのです。

逆に、殆どの人にとって「使いにくい」OSもあり得ないことはないですが、そういったOSはすぐに使われなくなっていきます。iOSAndroid10年以上廃れることなく続いてきたOSなので、どちらが使いやすい人が多いかという多数決はできても、結論は出すことができないのです。

 

人それぞれ目的がある

突然ですが、一台の洗濯機を想像してみてください。その洗濯機は高性能なCPUとグラフィックスカードを搭載していて、前面の4k解像度モニターでいろいろなPCゲームをすることができます。さて、そんな洗濯機が発売されたらどうなるのでしょうか。そうです。誰も買いません。買われないことが分かっているからどのメーカーもそんな洗濯機は作っていません。

極端な例かもしれませんが、スマートフォン市場においても同じことが言えるでしょう。

電話とメールしかしかしない人のスマートフォンに、高性能なCPU(正式にはSoc)GPUも必要ありません。音楽再生用スマートフォンも同じです。ただ、音楽再生用スマートフォンには優れたサウンドデコーダーが必要かもしれません。しかし、音質の良し悪しを気にしない人にとってはそれすら必要ないわけです。

一方、スマホで重量級のゲームを走らせてる人なんかは、高性能CPUGPUや大容量RAMが絶対条件でしょう。スマホで写真をよく撮る人なんかは、高性能なカメラと大容量ストレージが必要ですが、グラフィック性能は求めていないかもしれません。

要するに、人それぞれ求めている物は違うわけで、「高性能CPUGPUを搭載し、大容量のRAM、ストレージが備わった、カメラも素晴らしく電池も長持ちして音質も最良のスマートフォン」が一番売れるとは到底思えません。多分そんなことより見た目でスマートフォンを選んでいる人が多いでしょうし、何しろ値段が20万を超えてしまうでしょう。

 

iPhoneはブランドで売っているだけのゴミ?

携帯電話の話をする前に、そもそもブランドとは何かを考えてみましょう。身近なもの中にはたくさんのブランド品が隠れています。鞄であったり、服であったり、靴であったり。高価なものだけがブランド品ではありません。文房具だっていろいろなブランドがあります。

ではどうして携帯電話にブランドがあってはいけないのでしょうか。「携帯電話は道具であって、本来の目的に反するから」でしょうか。それは違います。だって鞄だって元々は物を入れて持ち運ぶための道具でしょう?服だってそもそも体を守ったり体温を調節したりするものだし、靴は足を守り、長距離を歩くためのものです。文房具に関しては、機能性が最も大事なはずなのに、低価格帯のものより使いにくい高価なブランド品がたくさんあります。

それでもブランド品は廃れることなく一定数の需要を抱えています。

そうです。携帯電話にだって、ブランドがあっていいじゃないですか。どうしてiPhoneが高いのか。そんなの「Apple製だから」に決まってるじゃないですか。どうして他の業界ではあたりまえのそんなことが許されないのかがわかりません。

 

Androidは貧乏人が買うもの?

ここでのAndroidは、「ROG Phone」とか「Razer Phone」のようなハイエンドAndroid機種は除いて、一般的に「iPhoneより安いから勝ち」などと言われているコスパの良い低価格帯のスマートフォンを指すことにしましょう。

まず、AndroidUnix系統のオープンソースOSです。メーカーによって多少のカスタマイズは加えられているものの、OS開発コストはあきらかにiOSより低くすみます。それは決して馬鹿にするべきことではありません。

PC業界に置き換えてみると、Linuxの無料ディストリビュージョンを使っている人が貧乏人だということになってしまいます。おかしいですよね。逆にそのようなOSを使っている人は玄人が多いはずです。

 

結論

iPhone vs Android。この話題を話すときには、「私は〇〇の方が好きだな〜」というようにするべきです。もちろんAntutuベンチ回して性能を比較して勝ち負けをつけるのは構いませんが、総合的にどちらが優れているかなんて人それぞれなので、一部分の比較はできても全体としてiPhoneが優っているかandroidが優っているかなんて評価はできないのです。

 

追記:ベンチマークの数字だけで性能を語ることはできません。iOSAppleAシリーズにとことん最適化されているため、ベンチマークの数値はあまりあてにならないでしょう。Ryzen7 1800XCore i7 7700kの関係だと考えればわかりやすいです。